2008-01-19

映画『サムサッカー』と変身ヒーロー問題


サムサッカー 17歳、フツーに心配な僕のミライ コレクターズ・エディション


母親役で出ているティルダ・スウィントンが見たくて(40代なのに可愛すぎるw),昨日,鑑賞してみたんだけど,予想外にものすごく感動したのでエントリ書きます。自分にとって大事な映画になりそう。


以下では映画の結末に触れます! 先入観無しに見たい人はすぐにTSUTAYAへゴー!


映画のあらすじです。
高校生の主人公は親指をしゃぶるクセが直らなくて,催眠術による治療を受ける。しかしそれが悪影響して精神的に不安定になる。ある事件を起こしてしまって,ADHDだと診断され薬を処方される。薬が効いて彼は頭がすごく切れるようになる。弁論大会で優勝したりして人気者になる。でもそれは薬のおかげで「そんなのスピードと一緒だ」とか言われてしまって・・・。
という感じ。


個人的に最近私が考えている『変身ヒーロー問題』というのとほとんど一緒で,どうやって解決をつけるのかドキドキしながら見てました。

【変身ヒーロー問題とは】
・ある変身ヒーローがいる(仮面ライダーとか,ウルトラマンとか)。
・彼は普段は凡人だが,変身するとみんなから愛されるヒーローになる。
・彼はどちらの自分が本当の自分だと考えているのか? それとも本当の自分なんてないと考えているのか?

サムサッカーと似てると思いませんか? これに対してサムサッカーが出した答えは以下。

人は誰しも,何かに依存して生きている。自己愛とか正義とか。だから人々に愛されるために変身ヒーローの自分になることも肯定すべきだし,凡人のままで普通の人でいることも肯定すべき。ありのままの自分を受け入れることが大事。

もしかしたら月並みな答えかもしれないけど,すごく感動しました。映画では,これに家族の絆の問題も絡めてくるからさらに感動。


と,いう感じなんですが,最後に映画の中で印象に残った台詞を抜書きします。記憶に基づいてるのでちょっと書き間違ってるかもです。

「少年の母って強烈な経験よ」
「もう行ってしまった。ずっと見てたのよ」
ティルダ・スウィントンの台詞。母はすべてを知っている。

「俺はただの麻薬依存症の男だ」
この役も良い役だと思う。

「軽傷だとしても? 続けられたとしても?」
元フットボール選手の父親の台詞。すごくショッキングでした。

「みんなが兄貴を心配するから,ぼくはしっかりしていなくちゃいけなかったんだ」
末っ子ー! 末っ子の俺はもう感涙です! 最初のほうで「何このくそガキ」とか思ってごめんね!

「必要なのは答えのない人生を生きる力だ」
なぜかキアヌ・リーブスがすごく変な役で出てます。でも良い台詞。




ということですが,映画のラストシーンもさわやかで,すごく感動しました。


【参考映画】
コンスタンティン
 ティルダ・スウィントンが好きになった人はこの映画も見るべき。40代なのにすごく美しいです。サムサッカーと同じくキアヌ・リーブスと競演なんだよね。

【ADHDについて】
フロンティア★ADHD
 ADHDについて調べてたら,すごく面白いサイトだったのでリンクさせていただきます。


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