かつて人間も・・・五十嵐大介さんの『海獣の子供』第4巻が発売されてたので買ってきました。前から「今回はずいぶんと大きな物語を描くんだなー」と思ってたんですが、予想以上に話しが膨らんできて読み終わってすぐに先の話しが読みたくなっちゃいました。でも今月号のIKKIでは休載なんだよなー!
気高いケダモノであったのだ。
五十嵐大介さんの漫画は前から好きで、これも連載当初から読んでいたんですがこんなに地球全土レベル(宇宙レベル?)にまで話しが広がるとは思わなかった。最初は主人公の琉花という少女と海という少年の”ボーイミーツガール”的な話しだと思ってたんですが、その予想は良い意味で外されました。
4巻はアングラードというキャラクターがほぼ出ずっぱりで、今まで起こった海にまつわる怪現象を考察していくという流れになっています。五十嵐さんの漫画で魅力的なのはやっぱり絵だと思います。すごく写実的でリアルなんだけど、なんだかそれ以上のメッセージを含ませてあるような。台詞の無いコマも多いんですが、絵がいろいろなことを雄弁に語っていて、読み飛ばすことが出来ない。
アングラードはいわゆる天才(美)少年で、語る台詞も科学的な内容が多いんですが、それが五十嵐さんの絵と組み合わさると何だかすごく詩的な印象を受けます。それに従って読んでいる方も視点が知らず知らずのうちに宇宙レベルに上がっていっちゃって、物語の広がりというかボリュームを感じます。読み終わった後、ちょっと疲れちゃうかも。
あと絵について言いたいのが、すっごく怖いシーンがいくつかあります。その描写力で描かれたらもうたまらないから! 表紙の絵とか、読み終わった後見ると怖いよ! あとラストシーンが衝撃的過ぎてもうやられました。
夏だからってわけじゃないですが、海ありクジラあり科学あり美少年ありホラーありのアリアリなんで読んでみたら良いじゃないでしょうか。
1巻はこちら
公式ブログによると『海獣の子供』のiGoogleテーマが提供されてるそうな。早速換えました。なんか涼しい。
北米版海獣の子供発売! - 五十嵐大介周辺日誌
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