この間友人たちと一緒に『博士が愛した数式』を見てきました。
いやー,良かったです。理系の人間にとって癒し系の映画ですね。
80分しか記憶がもたない博士と,博士を世話する家政婦とその息子(ルート)の話し。博士のキャラがよいですね。いきなり友愛数や完全数についての話を始めちゃって止まらなくなるところとか,愛すべき学者馬鹿って感じです。
さらにその博士の話しをきちんと受け止める家政婦さんが良い。なんというか,これは理系人間にとっては理想ではないでしょうか? 家政婦さんを深津絵里がやっているのが良いですね(市原悦子じゃなくて良かった)。
映画はけっこうほのぼのとした感じで進んでいきます(ルートくんに野球を教えたり)。ただ,朝起きた博士が自分の記憶が80分しかもたないってことに気付いて泣き崩れるところはショックなシーンでした。ほのぼのとした日々の裏で毎朝この悲劇を繰り返していたわけですからね。数学者の伝記を読むと,最悪の状況で研究を続けてついに大発見!というのを良く読むけど(アーベルとか),数学ってのは精神を鍛える効果があるんでしょうか?
私は昔から数学は好きでした(成績は悪かったけど)。だから数学パズルの類いは一通り知ってるんでけど,そういうネタが映画館の大画面で堂々と説明されているって状況が良かったです。完全数だとかは知っているけど,そういう説明を聞いているだけで嬉しくなってきちゃいました。
ただ欲を言えばもうちょっと踏み込んで解説してほしかったなーと思いますね。友愛数とか虚数の説明は詩的な言葉で綺麗なんだけど,数学的にもう一歩踏み込むとさらに面白いんだけどな~。うーむ,でも興行的に考えるとこのラインがギリギリかもしんないですねぇ。
映画を見る前に原作を読んでいたので内容は分かっていたけど,なかなか面白かったです。理系の人間は見に行ったほうがいいと思います。じゃないとあんな大画面でディープな数学ネタが話されている映画なんて二度と見れないですよ!
【参考リンク】
ポール・エルデシュ - Wikipedia
前にドキュメンタリーで見たことあるんですが,たぶん博士のモデルはこの人だと思います。
シュリニヴァーサ・ラマヌジャン - Wikipedia
インドの天才数学者。博士みたいに数に対する直感がずば抜けた人みたいです。1729ってどんな数字だか分かります?
『数学の美しさ』
なかなか面白いです。このピタゴラスの定理の証明なんて初めて知りました。
ベイズの定理
あんまり関係ないけど,私がお世話になった数式。
P.S.
>一緒に見に行った友人
ごめん,2311ってやっぱり素数だったよ。
0 件のコメント:
コメントを投稿