2009-01-30

オープンソース運営の天才は『背後から指揮する』『集合天才としてのリーダーシップ』?

今日の帰りに図書館に寄ってぶらぶらと雑誌を読んでいたらスゲー面白い記事を発見しました。ここで述べられているリーダーシップってまさしくオープンソース運営に当てはまるものじゃないでしょうか?
『背後から指揮する』って,それなんてmatz,DHH,Linus?という感じで。

実は以下のアンカテさんの記事を読んでからオープンソース運営の天才ってどういうふうに言えば良いのか悩んでたんですが,この記事がずばり答えになっているような気がします。

RailsとMerbの合流についてあれこれ - アンカテ


重要な記事だと思ったので,前に「デザイン魂」読書ノートをとったときみたいに三色ボールペン法でまとめてみました。ざっくりまとめなので興味あるひとは原本を読んでみることをお勧めします。


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青字:客観的に見て必要なところ
赤字:客観的に見て特に重要なところ
緑字:主観的に見て面白いと思ったところ


ハーバード・ビジネス・レビュー2009年02月号 -人を動かすリーダーシップ-

未来のリーダーシップ
リンダ・A・ヒル(HBS教授,リーダーシップ論が専門。新興国経済に詳しい)



  • 今後半世紀でリーダーシップはどのように変わるかインタビュー
    • 『背後から指揮する』
    • 『集合天才(collective genius)としてのリーダーシップ』
  • 新興国ではビジネスリーダー層が不足
    • リーダーシップを発揮できる人材をこれまでとは違う場所で探すのが必要
    • 例:南アフリカ
      • →反アパルトヘイト運動に参加していた人がリーダーシップを発揮
  • リーダーシップは感情的な結びつきによって人々をやる気にさせ,刺激すること
    • 文化的な要素が大きいので欧米流のリーダーシップでは通用しないことも
    • 例:アフリカ的リーダーシップ
      • →Ubuntu=我々があるから,私がある(I am because we are.)
  • 『背後から指揮する』
    • ネルソン・マンデラ「自由への長い道」
      • 部族のリーダー曰く「リーダーは羊飼いのようなものさ,と彼は言うのです。羊飼いはヒツジの群れの最後にいて,いちばん機転の利くやつを先頭に立たせて,残りはそのあとを付いていかせる。背後から方向を指示しているとはけっしてさとられないように,と」
    • ビジネス生態系は複雑に関わりあっている
      • リーダーは誰でも受け入れて協働するスタイルを身につける必要がある。
    • 問題解決にチームアプローチが求められる
      • 必要とされるリーダーシップ特性
        • 何のてらいもなく,権限を進んで分かち合う
        • 普通の人から並外れた潜在能力を見出せる
        • 現実と理想を秤にかけながら判断が出来る
    • 状況しだいでチームメンバの中から新たなリーダーを選び出し,先頭を引かせる
    • 責任放棄ではない
      • 群れを必ずひとつにまとめる
      • 進路をはずしたり危険なところでは注意を促す
    • 羊飼いは最終的にたどり着くところは知っているが,どうやってそこに向かうかは個々のヒツジに任せている
    • 先頭で指示に従って動く必要がないので機敏に行動できる
  • 『集合天才としてのリーダーシップ』
    • 現在のビジネスを取り巻く環境は常に変化に晒されている
    • イノベーションはどこに向かうか分からない活動
      • さまざまなグループに存在する創造的な人材を活用する集合的なプロセス
      • ↑を上手く機能させるのに必要なもの=集合天才としてのリーダーシップ
    • 仕事に打ち込める環境,さまざまな才能の集合体であるチームメンバ全員が,状況に応じてリーダーを演じる
    • ピクサーでは,このようなグループの人たちの多種多様な才能について「天才の一部分」と表現
      • 映画製作中にメンバからの多くのアイデア,創作物が結集され,作品は集合天才の賜物として出来上がる
    • 集合天才を活用するにはどういうことが必要か?
      • ピクサー「社員たちがその一員になりたいと思うような世界を生み出さなければならない」
      • スター社員を集めてチームを作るのならば,彼ら彼女らが集合体として生み出したアウトプットは各人の素晴らしいアウトプットの総和より大きいことを認識させること
  • 近い将来必要とされるリーダーを育てるために企業として何をすれば良いか
    • リーダーはかくあるべしという先入観によってリーダーとなる可能性を秘めている人たちが埋もれないようにする
    • 例:タラン・スワン(女性,ニコデニオン・ラテンアメリカ社)
      • 経営陣へのプレゼンにチームメンバを参加させた
      • スワンが概略を説明,各メンバが個々の情報を説明。
      • スワンは基本的に見ているだけ,フォローはする
      • 上司「こんなやり方では出世できない」
      • スワン「我々全員がやったことだから作業に携わった人たちを連れてきた。みんなのやる気も高まる,能力開発としても有効。メンバの功績は認められるべき。質問によっては自分より適任である」
      • →チームは変動の激しいラテンアメリカで予算をクリアできた。
    • 人選の問題ではなく人材育成の問題
      • 今までのでリーダー像にとらわれることなく社員にチャンスを与え,リーダーシップが発揮できる環境を用意する
      • ボランティア活動を教育プログラムに使える
        • 上層部に選抜された有能な人ではなく,自発的に参加した人であることが重要。
(了)


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(追記:2009-02-04)
上記の読書ノートのGoogleドキュメント版を公開します。
未来のリーダーシップ『背後から指揮する』『集合天才としてのリーダーシップ』

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