東京都美術館で開かれていたバークコレクション展に行ってきました。
バークさんというアメリカのお金持ち&日本マニアの人が集めたコレクションを展示するというイベントで,展示されているのは古今東西の日本美術です。いや~,やっぱり日本美術は良かったです!
思ったよりも展示品がたくさんあって,見応えがありました。「感動」というより「面白い」という作品が多かったですね。ただ後半は時間が足りなくて,ちゃんと見れませんでした。もう一回見に行っても良いかも。
とにかく,古今東西いろんな作品があるので,どんな人が見に行っても何かしら気に入る作品があると思います。ということで,バークコレクション展はおすすめです。
面白かった展示品をちょっとメモしときます(括弧の数字はカタログ番号)。
- 縄文土器(1)
- 入っていきなりこれ。教科書で見たのと同じだ! 初めて実物見ました。
- 実物を見ると,形がすごく複雑で立体的ですね。
- 当時にすると,これを作ったのは最先端技術者だったんだろうなぁ。
- エンジニア視点だと,このデザインには実用的意味があると見た!
- 底が不安定だから,紐通したり棒で固定したりしたのでは?
- 根来黒漆蝶文瓶子(19)
- 焼き物の瓶。
- 黒字に赤い蝶の模様があって,シックでカッコいい!
- 春日鹿曼荼羅(25)(26)
- 掛け軸になってる絵です。
- 春日神社のマスコットキャラ(?)の鹿と仏様が描いてあります。
- なんだか鹿の表情といい背景といい,メルヘンな感じで良い。
- 寝室に飾ったらよく寝れそう。
- これ欲しいなぁ。
- 秋冬景物図屏風(32)
- でっかい屏風絵。
- 金箔貼ってあるのでキンキラキンです。
- 少し離れて眺めてると,なんというか,フワーってします。
- 十牛図(33)
- 『鉄鼠の檻』で出てきたやつね。
- 4枚しか見れないぞ,どうなってんだ!
- 洛中洛外図屏風(78)
- 江戸時代の「ウォーリーを探せ!」
- 時間が無くてじっくり見れなかった,残念。
- 百鬼夜行絵巻(87)
- おぉ,これも京極夏彦の小説で出てきたやつだ。
- 結構綺麗に残ってるし,面白いなぁ
- 石橋図(102)
- 展示会のパンフレットの表紙にもなってたやつ。
- なんだかコミカル,ディズニーっぽい。
- 「101匹獅子ちゃん大行進」ですか?
- 月夜瀑布図(104)
- 近くで見ると何描いてあるんだかわかんない
- 離れてみると確かに「月と滝」だ,カッコいい!
- 双鶴図(100)
- 伊藤若冲キター!
- 期待してたのに,時間が無い&人多すぎで良く見れませんでした。
- しょうがないので売店でこれがデザインされてるクリアケース買った。
全体的な感想を少々。
- 実物を見るのは良い。
- 温故知新。
- 翻って自分はどうだ?
- 気持ち的なことではなくて,物理的に写真や本より実物のほうが大きいから。良いものは細かいところにも凝っていて面白いです。例えば,幾つかの屏風絵に囲碁を指している場面が描かれていたんですが,碁盤が細かく描かれていました。多分,囲碁のわかる人なら対局の様子も分かるんじゃないかな,ってぐらいです。
- 展示品は縄文時代から明治時代まで,古い美術品があったわけですが,「古さ」というのは余り感じませんでした。例えば水墨画の岩の描き方はCGっぽい。ポリゴンで描けそう。水墨画的世界を舞台にしたゲームとかも嵌りそうですね。
- 芸術家も技術者もモノを作るって点では同じ。ここで展示されている作品を作った人は自分の作品が何百年もあとにたくさんの人に見られて,さらにブログで感想を書かれるなんて思ってもいなかっただろうなぁ。さて自分はそんなふうに何百年後にも残っていくものを作れるんだろうか? この前,博物館に寄贈されたソースコードの話しを読んだけど,そんなモノを自分も作ってみたいなぁ。というか目標が大きすぎる?
ところで,美術館に行くのはこれで3回目だけど,行く度に「俺がルパンだったらどうやって盗むだろう?」って考えながら見学してしまうのは良くないかなー。
【参考リンク】
ニューヨーク・バーク・コレクションで「エネルギー」を浴びる - nikkeibp.jp - 展覧会のツボ
弐代目・青い日記帳 | 「ニューヨーク・バーク・コレクション展」
↑見に行く前に読むと良いと思います。見所が分かります。
0 件のコメント:
コメントを投稿